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その感染症、学校や職場で、“何日休む必要があるの?”

で、“出席(出勤)扱いになるの? ならないの?”


学校保健安全法および同施行規則による

Q1. 学校とはどの範囲を指しますか?

A1. 学校保健安全法における「学校」とは、学校教育法第一条にある「幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校」を指します。



Q2. 出席停止とはどのようなものですか?

A2. 上図の第「1種~第3種の感染症」は「出席停止基準」に従い、学校を休まなければなりません。 「出席停止基準」は国が取り決めています。 出席停止の場合、欠席でも欠席扱いとはなりません。



Q3. その他の感染症の場合はどうなりますか?

A3. 「その他の感染症」の場合は、 「登校の目安」に従い、学校を休む必要がありますが、この場合は、欠席は欠席と言うことになります。 ただし学校で重大な流行が起こった場合に限り、学校長の判断で出席停止となります。
参照 「学校において予防すべき感染症の解説」 平成25年3月,文部科学省



Q4. 職場ではどうなりますか?

A4. 職場内での感染を防ぐためには「学校保健安全法」をひとつの基準として対応することが大切ですが、 全く同じにする必要はありません。 「何日休む必要があるか」、「休んだらその扱いはどうなるのか」に関しては職場(の事情に合わせたところ)の就業規則の方が優先します。 一方、就業規則に取り決めがない場合は、嘱託医や受診した医師の指示のもとに、職場の管理者が独自に判断することになります。
なお、飲食店で働く調理従事者がノロウイルスに感染した場合などは、休まなければならず/そしてまた陰性が確認できるまで調理業務に就くことができないなど、一般とは異なります。(Q7参照)。



Q5. 学校の教職員はどうなりますか?

A5. 生徒児童ではないため、 インフルエンザで欠勤し、出勤扱いになることはありません。教職員の「就業規則」に従うことになります。



Q6. 高齢齢者介護施設場合はどうなりますか?

A6. 高齢齢者介護施設には抵抗力の低下した人が多いため、施設に対し厚生労働省は「高齢齢者介護施設における感染対策マニアル」(平成25年3月)で指導をしています。 しかし介護職員等が感染症にかかった場合に、 「何日休む必要があるか」、「休んだらその扱いはどうなるのか」などに関しては施設の就業規則に従うことになります。 法的な決まりはありませんが、ノロウイルスの場合など、 休む期間を他職種の事業所より長くとっている施設が多いと思います。
なお、感染性胃腸炎の原因はほとんどがノロウイルスであるため、 「単に感染性胃腸炎」という診断の場合においても、症状が軽快し出勤しても感染予防(手洗い等)を十分に続ける必要があります。



Q7. 飲食店、給食センター、学校や病院内の給食施設はどうなりますか?

A7. これらの施設では食中毒が問題になります。 国は、「責任者に対し“直に調理、加工、製造す
る者(食品取扱者)”に嘔吐下痢などの症状があれば、感染性胃腸炎の有無を確認すること。
ノロウイスを原因であった場合は、 リアルタイムPCR等の好感度の検便検査でノロウイルスを 保有していないことが確認されるまで、食品の取り扱いに従事させないよう処置をとることが望 ましい」と指導しています(*)。 つまり、「出勤してはいけない」と言うことです。
このように調理従事者は嘔吐下痢等の症状が出たらすぐ管理者に相談する必要があります。

* 「大量調理施設衛生管理マニュアル平成28年7月1日付生食発第5号



【参考:「出席停止の基準」と「登校(園)の目安」】
広島市教育委員会としては「その他の感染症」に対する「登校(園)の目安」は医師及び学校長の判断ということで具体的なものは出しておりません。 他の自治体等で作成されたものを参考として掲載します(*)


  疾患名 出席停止の基準
第一種 エボラ出血熱 治癒するまで
クリミア・コンゴ出血熱
痘そう
南米出血熱
ペスト
マールブルグ病
ラッサ熱
急性灰白髄炎(ポリオ)
ジフテリア
SARS
鳥インフルエンザ(H5N1)
鳥インフルエンザ(H7N9)
MRES
新型インフルエンザ等感染症
指定感染症
新感染症
     
第二種 インフルエンザ(鳥インフルH5N1除く) 発症後5日を経過しかつ解熱後2日
(幼稚園時については3日)経過するまで
百日咳 特有の咳が消失するまでで、または適正な
抗生物質による治療が終了するまで
麻疹 解熱後3日経過するまで
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) 耳下腺、顎下線、又は舌下線の腫脹が発現したのち
または、5日が経過し、かつ全身状態が良好になるまで
風疹 発疹が消失するまで
水痘(みずぼうそう) 全ての発疹が痂皮化するまで
咽頭結膜熱(プール熱) 主要症状が消退した後2日を経過するまで
結核 医師が感染の恐れがないと認めるまで
髄膜炎菌性髄膜炎 医師が感染の恐れがないと認めるまで
     
第三種 コレラ 医師が感染の恐れがないと認めるまで
細菌性赤痢
腸管出血性大腸菌感染症
腸チフス
パラチフス
流行性耳下腺炎
急性出血性耳下腺炎
その他の感染症(下記) (学校で重大な流行が発生した場合に限り、出席停止)


  疾患名 *登校(園)の目安
その他の
感染症
感染性胃腸炎(嘔吐下痢症、ノロ、ロタウイルスなど) 下痢・嘔吐症状が軽快すれば登校可能
  手足口病 発熱や口の中の水泡が治り、食事ができれば可能
  サルモネラ感染症(腸チフス、パラチフスを除く)カンピロバクター感染症 下痢が軽快すれば登校可能
  マイコプラズマ感染症 症状の安定、全身状態が良くなれば可能
  インフルエンザ菌感染症 肺炎球菌感染症 発熱、咳等の症状の安定、全身状態が良くなれば可能
  溶連菌感染症 適切な抗生物質開始後24時間以内に感染力は失せるため、それ以降は登校可能
  伝染性紅斑(リンゴ病) 体力が回復するまで
  急性細気管支炎(RSウイルス感染症) 発熱、咳等の症状の安定、全身状態が良くなれば可能
  EBウイルス感染症 解熱し全身状態が良くなれば可能
  単純ヘルペス感染症 口唇ヘルぺス、歯肉口内炎のみであれば、登校可能
  帯状疱疹 可能な範囲で被覆してあれば、登校可能
  ヘルパンギーナ 全身状態が安定していれば登校可能
  A型肝炎 肝機能が正常化していれば登校可能
  B型肝炎 急性期でない限り、登校可能
  伝染性膿痂疹(とびひ) 登校制限はない
  伝染性軟属腫(水いぼ) 登校制限はない
  アタマジラミ 適切な治療を行えば登校可能
  疥癬 治療を開始すれば登校可能
  カンジダ感染症 登校制限はない
  白癬感染症、特にトランズラン感染症 登校制限はない

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